小泉肇(田村正和)と妻・由起子(篠ひろ子)は結婚18年目で、子供はいないが恋人・親友のような夫婦関係。どこから見ても、仲の良い美男美女のベストカップルだが不満もある。中堅商社の開発部長で重役のイスも間近というヤリ手の肇だが、会社のOLたちにも結構人気がある。浮気願望もなくはないが今までそれほど深入りせず、無難に過ごしてきた。同じ会社に勤める茂木(橋爪功)と片桐(角野卓造)とは大学時代からの友人で、家も近いことからカミさんの悪口を言い合う仲だった。由起子に誕生日のディナーを約束した日、肇は常務の茂木から突然上京してくる愛人・大場咲(松本明子)の世話を頼まれる。由起子との約束をすっぽかして咲に付き合う肇は、片桐と偶然出会ってしまう。その場の勢いで咲を、“知り合いの娘と一緒に帰宅するところだ”と嘘をついた。結局、泥酔した咲を連れ帰った肇は彼女を別室に寝かせ、由起子の怒りが去るのを待った。